有泉綿布製茶商店 住吉町

有泉商店
綿布輸出製茶小売商
住吉町1丁目13番地
横浜 手彩色写真絵葉書 図鑑


綿布輸出製茶小売商 有泉又藏「有泉君の先代は甲州市川の人、始め辨天通に米綿砂糖引取商を營みしが、明治九年現所に移り紀岡園と號し製茶小賣を營めり、當時横須賀軍港の開始以前にして、軍艦の集散は横濱を中心とせり、之れを見て茶を賣込みしに意外の収益あり、それより驥足を延して天津方面に番茶を輸出し、次で海産乾物の輸出を試みたり、廿五六年の交南淸印度方面へ綿布を輸出し商勢頗る衆目を惹けり、廿七年親戚吉沼又右衛氏と計りて柱時計を香港上海に送りて好評を博せしが、隅々競争者名古屋及東京より出て、就中名古屋物の神戸より輸出せるは侮り難き勁敵なりし、止むを得ず之を中止して専ら本業を擴大し、現今は綿布の外寢衣用の加工品及茶を輸出し次第に順境に趣けり、現代又藏君は父君歿後卅五歳を以て襲名繼續せられ、又別に住吉町郵便局長として交通事業に参加し居らる、君は綿布輸出商として目下有數の地步を占む、」
横浜成功名誉鑑

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