天賞堂横浜支店
時計貴金属美術品
時計貴金属美術品
常盤町5丁目70番地
明治の横浜手彩色写真絵葉書
「下手な活動寫眞の電氣舘のやうに、矢鱈に屋根や看板に電氣を引張り廻し、取替引替業々しい福引賣出しをしてゐるが此店の正札附位當にならないのは無く商界一部の弊風を遺憾無く発揮してゐる。東京から態々當地に支店を置く程にこれだけの商賣は無いのである、商賣が無くって立ち行く、只聞くと艅程不思議だが 宜く訊くとなーる程と合點が行く、と云ふのは當店常置の必要は脱税が目的なので、先般税關吏の収賄事件が暴露した時には青くなって騒いだ、それで八方に手を廻し結託した脱税の揉消運動をして漸のことで法網を脱れたのださうだ。茲に其位な事は行って居るのだらうと思はれる事実談ががある、記者の知人の某新聞記者が東京の本店で純金と稱するメタルを買った處が、旬日ならずして角から中實が出て來たので、其由を話に行くと言を左右に托して居るので知人は名刺を出して責任を糺した處が、店員は大に驚いて原金と引換へた。這麼材料は多々ある何と驚くじゃないか。 併し世の中には紳士風の立派な服装をしてゐる詐欺師や掏摸もあることだから、店構が美々しくとも危い橋を渡ってる商店も随分あることであらう、いや恐ろしい事だ」実業之横浜
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