紀伊國屋薪炭肥料問屋 浅間町

神奈川縣案内誌
紀伊國屋津村吉兵衛
薪炭肥料問屋
浅間町22番地
明治の横浜手彩色写真絵葉書

薪炭肥料商 津村吉兵衞「津村商店は安政六年外國奉行兼神奈川奉行水野筑後守等の役所當時青木町會所のありし節より薪炭御用を命ぜられたる舊家なり、累世農商を兼ね現主吉兵衛君《安政三年生》に至り別に肥料商をも營む、資性温良恭謙にして慈善心深かく、冊七八年戦役の際の如きは浅間町恤兵會長として後援事業に幹旋し、我部内出征者にして貧困若くは病褥にあるものを救恤せしこと枚挙に遑あらず、町内の信頼頗る厚く、永く地主總代を勤め今尚其職に在り、神奈川町會議に推され、又義勇艦隊市部委員赤十字社協賛員を嘱托せられ、其の功績の見るべきもの少なからず、賞盃賞状等を下賜せられたること數次、故吉之助君は君の令嗣にして東京に遊學し、戦役當時乃父の篤志に感じ、自ら奮ふて青年團を組織し、精励盡瘁寝食を忘れて奔走されしが、惜むべし、春秋に富み前途有為の才を抱て不歸の客となられしは去る冊八年なりき、」横浜成功名誉鑑

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