三河屋羊羹店 松ヶ枝町

三河屋
羊羹
松ヶ枝町31番地
明治の横浜手彩色写真絵葉書

三河屋羊羹店 森源次郎「伊勢佐木町通を往來する人は紅黄紫白種々なる美色の蒸羊羹を店頭に陳らね、華客四時雑踏しつつある著名なる三河屋羊羹店を發見すべし、店主森源次郎君は明治五年を以て三河國岡崎に生れ、明治十三年父君仁三郎氏に伴はれ東都に出て、神田五軒町に菓子舗を開きしが、後横濱に來りて明治廿五年の頃松ヶ枝町勇座前に開店し、更科蕎麦店長谷川氏と隣り合ひて盛名を馳せつつありしが冊三年の大火に類焼の厄に遇ひ、其後目下の處に新築を為し生國の名に因なみたる三河屋號と共に賣出したる蒸羊羹は、敢て高雅と云ふにはあらざれど、却つて俗に通じ一般の嗜好に合し、焼失前に倍して賣行き好良にして、三河屋羊羹の名四方に喧傳す、君寡言沈毅、言へば必らず行ふの人、今日の成功蓋し偶然にあらざる也、」横浜成功名誉鑑

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