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近文洋品店
欧米雑貨直輸入麦 稈帽子製造業
太田町2丁目23、24番地
明治の横浜手彩色写真絵葉書
近文洋品店 中井文之助「明治五年断髪令が出て帽子が賣れ初めた、今でこそ流行だの何だのと骨も折れるが、其頃は古いも新しいもない、どんな形でもよく賣れたものであった其頃江州から出て辨天通四丁目に西洋小間物を鬻て居った中井文平といふ人があった、明治二年からの開店で隨分手廣く取扱ったのが今の近文商店である、明治九年に太田町二丁目角に移轉して、十三年頃より麥稈帽子や鳥打帽子を製造し始めた、則ち和製帽子店の鼻祖である、現代文之助君は明治八年の生れで、十五年家督を嗣ぎ、幼より父を助けて事業に精通し、舶来小間物の直輸入を爲し、帽子を特色として歐米流行界の新式帽子は悉く一店に網羅し、特に近來に至りては帽子適合機を店舗に据付け、形直しを瞬間にするといふので内外人の評判は格別である、價額は凡てデパートメン式で如何なる人にも買ひ易き方法を擇ぶなぞは頗る嶄新である、また卅五年中戶部町に帽子製造工塲を新設して以來一層の繁榮を極めて居る、實に斯界の覇王と云ふべきである、」横浜成功名誉鑑
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