三橋料理店
料理店
高島町10丁目24番地
明治の横浜手彩色写真絵葉書
名物三橋の蟹料理 原慶次郎 「〜蟹螯肥えて其雅味云ふ可からず、わが三橋は之を以て名あり、川崎の萬年屋、神奈川の三橋、共に軽便で大山詣や東海道の旅人等に評判された者であったが、今は交通機関の完備せし為め、地方に割據といふ有様で一般の旅客を呼ぶといふ譯には行かぬ、それに神奈川は非常の發達で、沖の眺も山の姿も舊時の觀を留めぬ、さくら屋の如き張扇にまで敲きたてらるゝ老舗も退輾した中に、蟹料理の三橋のみ今に栄ゆるは、蟹の這う横浜てふ因縁によるのでがなあらう、主人原慶次郎君は江戸舊幕の出で、天保五年に九段屋敷に生れ、多年大目附役を勤め、剣法の達人だそうな、上野戦争當時は偉功ありたるが、瓦解後に此三橋を創めてから今年で三十二年、鐡道橋から停車場に行く左側で、蟹及び海藻料理を呼物とし一般の料理業を営み、昔に變らぬ繁栄は中々盛な者である、」横浜成功名誉鑑
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