日の出屋新聞店 野毛町

 日の出屋新聞店 野毛出張所
新聞取次
野毛町4丁目177番地
明治の横浜手彩色写真絵葉書

日の出屋新聞店 鈴木新太郎 住吉町4丁目57番地「多い類似の屋號の中から日の出屋といヘば直に新聞賣捌店を連想せしめるのは、如何に江湖に響いてゐるかを證明する、店主新太郎君は嘉永二年三月東京麻布に生れ、明治八年當市に來て町會所に出勤し、翌年毎日新聞に入社して商况係を勤めた、越へて十一年同社が東京へ移輾するに際し當地に同社の販賣部を設けられたので、君は其會計を擔任せられた、十五年販賣部が本社へ合せられたに付き之を辭し、土地の發展に連れ新聞紙業の有望なるべきを未然に察し、十八年現所に開店して各新聞社に連絡を通じ、懇切に且つ便利を計り、今日の成功を見るに到つたのである、世界の大勢と社會の進歩を、日々新聞紙から習ぶとすれば、多大の趣味と教育とを市民の一部に興へた者である、今や本店は殆んど全國新聞の取次を爲し、配達の部數も二萬餘と注せられて市内第一の賣捌店である、野毛町第一出張店、平沼町第二出張店、神奈川宮洲町第三出張店と相呼應して、近く通信の業をも兼ね、數百の配達夫は晩の霞を鈴の音に破って戸毎にバサと許り新智識の源を配布しつつあるのである、」横浜成功名誉鑑

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