永井商店永進堂
売薬並化粧品
吉田町２丁目５８番地
明治の横浜手彩色写真絵葉書
「永進堂といふ店號は東京大阪の同業者間に好く響いてゐて、信用は薄からぬさうである、市内薬業者の中でも前記の栗原薬種店主が薬種商側に重きをなしてゐるが如く當店主は賣薬商側に其人ありと知られてゐる、年齒五十有餘で温厚篤實な陰君子である、大に劃策する處があったらしいが薬剤師免状を握る筈であった令息が、兵役迄卒へて突然幽明境を異にして仕舞ったので、一頓挫を来したやうな譯である、店風は際立った取處が無いだけにそれだけ缺點もないやうである。」実業之横浜
永進堂藥舖 永井貞孝 「ゴノレア本舖永進堂は「明治廿四年の創業に係れり、店主永井貞孝君は越中富山の人、明治九年東京に出て第十二銀行の爲替係主任となりしが、廿一年中支店を橫濱に設くるに當り、拔擢せられて支店長となり赴任す、勤續數年偶々感ずる所ありて斷然銀行業を抛ち現業を剏む、君資性篤實にして意志頗る堅固に、小賣卸賣ともに盛况に向ふ、艸樂會幹事に推され同業者間の重鎮たり、」横濱成功名誉鑑
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