満利屋
玩具販売
松ヶ枝町5番地
明治の横浜手彩色写真絵葉書
満利屋翫具店 松村榮七「満利屋玩具店は本店を吉田町一丁目に支店を松ヶ枝町の有し、中々盛大の店舗である、主人榮七君は相州志多見村より出て幕府に仕へ、征長役に参加した古武士で、有名な剣客だといふ、道理で今に毎朝七時から八時迄の間に竹刀の音の勇ましく聞ゆ流は懐かしき限りである、満利屋といふ稱號は明治四年頃に何か商賣にありつかんと考へたが、武士の商法思はしきともない毬をかがって賣出した、是が始めで翫具屋となつて今日の繁昌を來たしたのだといふ、君は非常の日蓮凝りで、宗祖大聖人の経典を家に藏し、朝夕自己の行ひを省み自ら性行を修め、頗る慈悲心に富みて、其の救恤に與りしもの甚だ多い、他人に對する巳に然り、家族に向っても至て圓滿で、全戸十有餘人和氣靄然たるは隣保相傳へて羨む處であるといふ、」横浜成功名誉鑑
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