諸星インク商会 尾上町

神奈川縣案内
諸星千代吉商店
印刷用インキ製造販売
尾上町4丁目66番地(519)
明治の横浜手彩色写真絵葉書

印刷用墨汁製造元 諸星千代吉「孔雀印印刷用インキは、新聞雜誌其他の印刷業者間に好評嘖々たり、啻に内地のみならず滿韓地方の輸出も少なからずと聞く、其の製造元なる諸星千代吉君は群馬縣山田郡に生る、明治九年年甫めて九歳、東京に出で船具商田中半兵衞氏の厮養となり、忠實にして勤勉なる君は横濱南仲通諸星嘉七氏の知る處となり養嗣子となる、廿四歲より元居留地マーヤ商會に入り、傍ら目下の處にて印刷用インキの製造販賣を營み居りしか、明治卅六年商會を辭し獨立して專らインキ製造に從事す、明治卅七年東京々橋區彌左衙門町に支店を開き、翌卅八年保土ヶ谷町に一大工場を設立す、其經營の着實にして行進の度の誤まらざるは、全く君の資性凡に超ゆる處あるによる、」横浜成功名誉鑑

神奈川縣案内誌

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