横浜開港五十年祭 野毛町
「野毛町の賑ひ 同町の大通りは市内の要路に當れるが故に頗る壮麗なる装飾は施され殊に人の往來る又頗る繁く大いに賑ひたり。町の両側は紅白の布を以て巻きたる柱と貫に花傘と提燈を掲げ藤の造花をあしらひ三丁目には市旗と國旗を交叉し踊屋䑓にては振る手華やかに見物人をしてヤンヤの喝采を博せしめたり、四丁目にも馬鹿囃子と大國旗と市旗等を交叉したり、此往還は戸部伊勢町平沼邉より關外に入るの要路にて殊に皇太神宮及び不動堂等を控へ居るを以て其の混雑は一方ならず為めに立往生するものも尠なからざりし随て不動坂の如きは往きの人波にて雑踏せし有様實に名状すべからざりし程の盛況を呈したり。」横浜開港五十年紀年帖
0 件のコメント:
コメントを投稿