横浜開港五十年祭 開港記念会館
「横濱市及び市民は開港五十年を永久に紀念せむと、曩に焼失せし本町壹丁目横濱會館跡へ新たに紀念會館を建設することに決し、其基金を五十萬圓と定め弘くめ弘く内外人の寄附金を募集して之れにあつることと爲したるに幸にも弟内外人の之れに應ずるもの頗る多く紀年祭當日までに其應募申込を爲せるもの約三十萬圓の巨額に達し尚ほ引績き應募の申込を爲すもの勘なからず。抑も斯の紀念會舘建設の目的たるや其主要の部介を公會室と為し、横濱市の祝典其他公共の集會に使用するは勿論、商業會議所、商品陳列所、貿易商各組合事務所等に貸輿し、且つ圖書室等をも設くるの計畫なりと。惟ふに恁の如きは寔に是れ好個の紀念事業たる也。明治四十二年七月一日は實に横濱開港五十年の紀念日たり。此佳辰を卜して斯の紀年會館建設の地鎮祭を執行せられたり。式塲は則ち舊會館跡の新會館建築地にして周圍に天幕を張り廻し、其中央に祭壇を設け四隅に靑竹を樹立し幔幕を以て三方を張詰め玆に祭式の準備は整頓せり。」横浜開港五十年紀年帖
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